第2章 – 8日目 – Ⅱ 薬が働く仕組み
第2章 - 8日目 - Ⅱ 薬が働く仕組み
医薬品の作用には、有効成分が消化管などから吸収されて循環血液中に移行し、全身を巡って薬効をもたらす全身作用と、特定の狭い身体部位において薬効をもたらす局所作用とがあります。
全身作用
医薬品が全身作用を現わすまでには、消化管からの吸収、代謝と作用部位への分布という過程を経るため、ある程度の時間が必要(内服薬に多い)
局所作用
医薬品の適用部位が作用部位である場合が多いため、反応は比較的速やかに現れます。(外用薬に多い)
副作用にも、全身作用によるものと局所作用によるものとがあります。局所作用を目的とする医薬品によって全身性の副作用が生じたり、逆に、全身作用を目的とする医薬品で局所的な副作用が生じることもあります。
医薬品が体内で引き起こす作用(薬効と副作用)を理解するには、使用された医薬品が体内でどのような挙動を示し、どのように体内から消失していくのか(薬物動態)に関する知識が不可欠です。