第3章 -22日目 – 漢方処方製剤・生薬製剤
漢方の特徴・漢方薬使用における基本的な考え方
古来に中国から伝わり、日本において発展してきた日本の伝統医学が漢方医学であり、後ほど西洋から日本に入ってきた蘭方(西洋医学)と区別するためにこの名前がつけられました。
漢方薬は、漢方医学で用いる薬剤全体を概念的に広く表現する時に用いる言葉で、漢方医学の考え方に沿うように、基本的に生薬を組み合わせて構成された漢方処方に基づく漢方処方製剤(漢方方剤)として存在します。注意しなくてはならないのは、現代中国で利用されている中医学に基づく薬剤は、漢方薬ではなく、中薬と呼ばれ、漢方薬とは明らかに別物であることです。また、韓国の伝統医学は韓医学と呼ばれ、同様にそこで用いられている薬剤は、韓方薬で、これも漢方薬とは区別されています。